月山 装束場手前での悲しい出来事2014-10-22 20時48分



 ネイチャーセンターで準備中、車が1台到着。そのメンバーが登山準備中なのを見ながら自分が出発。その他には登山の先行者はいなかったと思う。たぶんこのとき、自分が一番先行していたと思う。


 カワクルミコースを間違って進んだことで、自分の順番は入れ替わり、先頭ではなくなっていたのだろう。湯殿山の紅葉に感動しながら進んで行くと前方で登山者が電話をしているのが見えた。


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 特に気にもせず先を進む。ちょうど石跳川を横切りながら進むあたりだったと思うが、その川の中の石の上に・・・誰かが寝ている?・・・と最初は思ったのだ・・・

 なんでこんなところで寝ころんでいるの?と距離が近くなると、どうも違う。
足元は革靴のようだし・・・登山者らしくないし・・・寝ているわけでもないし、
そして・・・ただ事ではないことを確信した。


 まさか・・・、前方の登山者の方を見ると、まだ電話しているが、自分が手で指さすと
このことを連絡している様子。


 16日だったか17日に湯殿山神社に行った後に行方不明になってる方がいたのだそうだ。どうやら、その方らしい。電話をされていた方に教えてもらった。捜索隊がこちらに向かうとのこと。自分は第二発見者といった感じだろうか。


 電話連絡をされていたグループの方はそこに残り、自分は先へ進んだ。
 せっかくいい気分の登山であったが、何とも複雑な心境であった。


 この後はしばらく写真を撮る気にもならず、いくらか進んでようやく振り返ると、
湯殿山がどっしりと佇んでいた。 


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 昨日ネットで調べてみたが、やはり亡くなられていたようだ。死因は不明らしい。
 合掌。
 いったい何があったのだろうか?
 あそこ(湯殿山神社)からどうやってここまでやってきたのだろうか?


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 自分がこんな場面に遭遇するとは想像もしていなかったのだが、やはり自然を軽く考えてはいけないんだなと考えさせられた。



 その時は気が付かなかったのだが、今思うと、コースをミスったのは、じいさんや
ばあさんの霊が守ってくれていたのかもしれないと思う。
 あのまま進んでいれば、恐らく自分が第一発見者となっていたに間違いない。


 そして、このポイントの少し前では、岩を乗り越えるときに、滑りそうだなと思って
いたら、やっぱり滑ってしまい、ひざをすりむいてしまったのだ。こんなことは今まで
なかったことだ。
 何だか、先に行くな、と言われていたのかもしれないな、なんて思う。

 

 いろいろと複雑な思いであるが、今後も安全には気を付けて登山したいと思う。